れ》鄭暁《ていぎょう》の方先生伝《ほうせんせいでん》に本《もと》づく)真《まこと》に然《しか》り、孝孺の志すところの遠大にして、願うところの真摯《しんし》なる、人をして感奮せしむるものあり。雑誡の第四章に曰く、学術の微《び》なるは、四蠹《しと》之《これ》を害すればなり。姦言《かんげん》を文《かざ》り、近事《きんじ》を※[#「てへん+蹠のつくり」、第3水準1−84−91]《と》り、時勢を窺伺《きし》し、便《べん》に趨《はし》り隙《げき》に投じ、冨貴《ふうき》を以て、志と為《な》す。此《これ》を利禄《りろく》の蠹《と》と謂《い》う。耳剽《じひょう》し口衒《こうげん》し、色《いろ》を詭《いつわ》り辞《ことば》を淫《いん》にし、聖賢に非《あら》ずして、而《しか》も自立し、果敢《かかん》大言して、以て人に高ぶり、而して理の是非を顧みず、是《これ》を名を務むるの蠹《と》という。鉤※[#「てへん+蹠のつくり」、第3水準1−84−91]《こうせき》して説を成し、上古に合《がっ》するを務め、先儒を毀※[#「此/言」、第4水準2−88−57]《きし》し、以謂《おもえ》らく我に及ぶ莫《な》き也《なり》と、更
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