《も》[#ルビの「も」は底本では「もし」]しくは応真の族を悼《いた》めるならん。張天師は道家の棟梁《とうりょう》たり、道衍の張を重んぜるも怪《あやし》むに足る無きなり。故友に於ては最も王達善《おうたつぜん》を親《したし》む。故に其の|寄[#二]王助教達善[#一]《おうじょきょうたつぜんによす》の長詩の前半、自己の感慨|行蔵《こうぞう》を叙《じょ》して忌《い》まず、道衍自伝として看《み》る可し。詩に曰く、
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乾坤《けんこん》 果して何物ぞ、
開闔《かいこう》 古《いにしえ》より有り。
世を挙《こぞ》って 孰《たれ》か客《かく》に非《あら》ざらん、
離会 豈《あに》偶《たまたま》なりと云《い》はんや。
嗟《ああ》予《われ》 蓬蒿《ほうこう》の人、
鄙猥《ひわい》 林籔《りんそう》に匿《かく》る。
自《みず》から慚《は》づ 駑蹇《どけん》の姿、
寧《なん》ぞ学ばん 牛馬の走るを。
呉山《ござん》 窈《ふか》くして而《しこう》して深し、
性を養ひて 老朽を甘んず。
且《かつ》 木石と共に居《お》りて、
氷檗《ひょうばく》と 志《こころざし》 堅く守りぬ。
人は云ふ 鳳《
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