う》せずと雖《いえど》も、管仲《かんちゅう》魏徴《ぎちょう》の事を以て諷《ふう》せられしの人、其の書必ず観《み》る可《べ》きあらん。
卓敬《たくけい》を容《い》るゝ能《あた》わざりしも、方孝孺《ほうこうじゅ》を殺す勿《なか》れと云《い》いし道衍《どうえん》は如何《いかん》の人ぞや。眇《びょう》たる一山僧の身を以《もっ》て、燕王《えんおう》を勧めて簒奪《さんだつ》を敢《あえ》てせしめ、定策決機《ていさくけっき》、皆みずから当り、臣《しん》天命を知る、何《なん》ぞ民意を問わん、というの豪懐《ごうかい》を以《もっ》て、天下を鼓動し簸盪《ひとう》し、億兆を鳥飛《ちょうひ》し獣奔《じゅうほん》せしめて憚《はばか》らず、功成って少師《しょうし》と呼ばれて名いわれざるに及んで、而《しか》も蓄髪を命ぜらるれども肯《がえ》んぜず、邸第《ていだい》を賜い、宮人《きゅうじん》を賜われども、辞して皆受けず、冠帯して朝《ちょう》すれども、退けば即《すなわ》ち緇衣《しい》、香烟茶味《こうえんちゃみ》、淡然として生を終り、栄国公《えいこくこう》を贈《おく》られ、葬《そう》を賜わり、天子をして親《み》ずから神道
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