薬草取
泉鏡花

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【テキスト中に現れる記号について】

《》:ルビ
(例)日光掩蔽《にっこうおんぺい》

|:ルビの付く文字列の始まりを特定する記号
(例)空|澄《す》み、

[#]:入力者注 主に外字の説明や、傍点の位置の指定
   (数字は、JIS X 0213の面区点番号、または底本のページと行数)
(例)※[#「目+句」、第4水準2−81−91]《みまわ》しながら、
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       一

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日光掩蔽《にっこうおんぺい》  地上清涼《ちじょうしょうりょう》  靉靆垂布《あいたいすいぶ》  如可承攬《にょかしょうらん》
其雨普等《ごうぶとう》  四方倶下《しほうぐげ》  流樹無量《りゅうじゅむりょう》  率土充洽《そつどじゅうごう》
山川険谷《さんせんけんこく》  幽邃所生《ゆうすいしょじょう》  卉木薬艸《きぼくやくそう》  大小諸樹《だいしょうしょじゅ》
[#ここで字下げ終わり]
「もし憚《はばかり》ながらお布施《ふせ》申しましょう。」
 背後《うしろ》から呼ぶ優《やさ》しい声に、医王山《いおうざん》の半腹、樹木の鬱葱《うっそう》たる中を出《い
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