聞きたるまゝ
泉鏡花

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【テキスト中に現れる記号について】

《》:ルビ
(例)吾《われ》聞《き》く

[#]:入力者注 主に外字の説明や、傍点の位置の指定
   (数字は、JIS X 0213の面区点番号、または底本のページと行数)
(例)殷※[#「くさかんむり/倩」、58−7]《いんせん》

/\:二倍の踊り字(「く」を縦に長くしたような形の繰り返し記号)
(例)ニヤ/\
*濁点付きの二倍の踊り字は「/″\」
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 吾《われ》聞《き》く、東坡《とうば》が洗兒詩《こをあらふし》に、人皆養子望聰明《ひとみなこをやしなうてそうめいをのぞむ》。我被聰明誤一生《われそうめいをかうむりていつしやうをあやまる》。孩兒愚且魯《がいじぐにしてかつおろかに》、無災無難到公卿《さいなくなんなくこうけいにいたれ》。
 又《また》李白《りはく》の子《こ》を祝《しゆく》する句《く》に曰《いは》く、揚杯祝願無他語《さかづきをあげてしゆくすねがふにたにごなく》、謹勿頑愚似汝爺矣《つゝしんでぐわんぐなるなんぢのちゝににることなかれ》。家庭《かてい》先生《せんせい》以《もつ》て如何《いかん》となす?
 吾《
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