《こう》の知合からはじまった事らしいのに、妙に自分を除外して、荷高ばかりを廻しているし、第一、中洲がだね、二三度、その店へ行《ゆ》きながら、糸|的《こう》のうわさなぞをしないらしいのは、おかしいじゃないか。」
「ちっともしない、何にも言わない。またこっちも、うわさなんかして貰いたくないんだよ。」
――(様子を見ると、仔細《しさい》は什※[#「麾」の「毛」にかえて「公」の右上の欠けたもの、第4水準2−94−57]《いかに》、京子が『たそがれ』を借りた事など、女房は、それに一言も及ばぬらしい。)――
「ただ、いかんせん、亭主に高利の借がある。催促が厳しいんだ。亭主の催促が厳しいのに――そこを蔭になり、日向になり、「あなたア」などとその目でじろりと遣るだろう……白肉の柔い楯《たて》になって、庇《かば》ってくれようという――女房を、その上に、近い頃また痛めつけた。」
「誰だい、髑髏かい、竹如意かい。」
「また急込《せきこ》むよ。中洲の話になってからというものは、どうも、骨董《こっとう》はあせって不可《いけな》い。話の続きでも知れてるじゃないか。……高利の借りぬし、かくいう牛骨、私とそれに弁持十
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