雪靈記事
泉鏡花
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【テキスト中に現れる記号について】
《》:ルビ
(例)此《こ》の
|:ルビの付く文字列の始まりを特定する記号
(例)二|町《ちやう》
[#]:入力者注 主に外字の説明や、傍点の位置の指定
(数字は、JIS X 0213の面区点番号、または底本のページと行数)
(例)※[#「廴+囘」、第4水準2−12−11]《まは》る
/\:二倍の踊り字(「く」を縱に長くしたような形の繰り返し記号)
(例)ぐわう/\と
*濁点付きの二倍の踊り字は「/″\」
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一
「此《こ》のくらゐな事《こと》が……何《なん》の……小兒《こども》のうち歌留多《かるた》を取《と》りに行《い》つたと思《おも》へば――」
越前《ゑちぜん》の府《ふ》、武生《たけふ》の、侘《わび》しい旅宿《やど》の、雪《ゆき》に埋《うも》れた軒《のき》を離《はな》れて、二|町《ちやう》ばかりも進《すゝ》んだ時《とき》、吹雪《ふゞき》に行惱《ゆきなや》みながら、私《わたし》は――然《さ》う思《おも》ひました。
思《おも》ひつゝ推切《おしき》つて行《ゆ》くのであります。
私《わたし
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