三尺角
泉鏡花

−−
【テキスト中に現れる記号について】

《》:ルビ
(例)山《やま》には

|:ルビの付く文字列の始まりを特定する記号
(例)丈《たけ》四|間半《けんはん》

[#]:入力者注 主に外字の説明や、傍点の位置の指定
   (数字は、JIS X 0213の面区点番号、または底本のページと行数)
(例)※[#「火+發」、692−5]《ぱつ》と

/\:二倍の踊り字(「く」を縦に長くしたような形の繰り返し記号)
(例)えい/\
*濁点付きの二倍の踊り字は「/″\」
−−

        一

「…………」
 山《やま》には木樵唄《きこりうた》、水《みづ》には船唄《ふなうた》、驛路《うまやぢ》には馬子《まご》の唄《うた》、渠等《かれら》はこれを以《もつ》て心《こゝろ》を慰《なぐさ》め、勞《らう》を休《やす》め、我《おの》が身《み》を忘《わす》れて屈託《くつたく》なく其《その》業《げふ》に服《ふく》するので、恰《あたか》も時計《とけい》が動《うご》く毎《ごと》にセコンドが鳴《な》るやうなものであらう。また其《それ》がために勢《いきほひ》を増《ま》し、力《ちから》を得《う》る
次へ
全46ページ中1ページ目


小説の先頭へ
文字数選び直し
泉 鏡花 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ 登録 ご利用方法 ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング