高野聖
泉鏡太郎
−−
【テキスト中に現れる記号について】
《》:ルビ
(例)参謀本部《さんぼうほんぶ》
|:ルビの付く文字列の始まりを特定する記号
(例)柳《やな》ヶ|瀬《せ》では
[#]:入力者注 主に外字の説明や、傍点の位置の指定
(数字は、JIS X 0213の面区点番号、または底本のページと行数)
(例)※[#「さんずい+散」、36−13]《しぶき》
/\:二倍の踊り字(「く」を縦に長くしたような形の繰り返し記号)
(例)ばら/\と
*濁点付きの二倍の踊り字は「/″\」
−−
第一
「参謀本部《さんぼうほんぶ》編纂《へんさん》の地図《ちづ》を又《また》繰開《くりひら》いて見《み》るでもなからう、と思《おも》つたけれども、余《あま》りの道《みち》ぢやから、手《て》を触《さは》るさへ暑《あつ》くるしい、旅《たび》の法衣《ころも》の袖《そで》をかゝげて、表紙《へうし》を附《つ》けた折本《をりほん》になつてるのを引張《ひつぱ》り出《だ》した。
飛騨《ひだ》から信州《しんしう》へ越《こ》える深山《しんざん》の間道《かんだう》で、丁度《ちやうど》立
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