錦染滝白糸
――其一幕――
泉鏡花

−−
【テキスト中に現れる記号について】

《》:ルビ
(例)撫子《なでしこ》。

|:ルビの付く文字列の始まりを特定する記号
(例)一生涯|他《ほか》へは

[#]:入力者注 主に外字の説明や、傍点の位置の指定
   (数字は、JIS X 0213の面区点番号、または底本のページと行数)
(例)二三度|※[#「低」の「にんべん」に代えて「彳」、第3水準1−84−31]徊《ていかい》して
−−

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場所。
  信州松本、村越の家
人物。
  村越欣弥(新任検事)
  滝の白糸(水芸の太夫)
  撫子(南京出刃打の娘)
  高原七左衛門(旧藩士)
  おその、おりく(ともに近所の娘)
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撫子《なでしこ》。円髷《まるまげ》、前垂《まえだれ》がけ、床の間の花籠《はなかご》に、黄の小菊と白菊の大輪なるを莟《つぼみ》まじり投入れにしたるを視《なが》め、手に三本《みもと》ばかり常夏《とこなつ》の花を持つ。
傍《かたわら》におりく。車屋の娘。
[#ここで字下げ終わり]
[#こ
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