怪談女の輪
泉鏡花
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【テキスト中に現れる記号について】
《》:ルビ
(例)枕《まくら》
[#]:入力者注 主に外字の説明や、傍点の位置の指定
(数字は、JIS X 0213の面区点番号、または底本のページと行数)
(例)取※[#「廴+囘」、第4水準2−12−11]
/\:二倍の踊り字(「く」を縦に長くしたような形の繰り返し記号)
(例)じと/\
*濁点付きの二倍の踊り字は「/″\」
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枕《まくら》に就《つ》いたのは黄昏《たそがれ》の頃《ころ》、之《これ》を逢魔《あふま》が時《とき》、雀色時《すゞめいろどき》などといふ一日《いちにち》の内《うち》人間《にんげん》の影法師《かげぼふし》が一番《いちばん》ぼんやりとする時《とき》で、五時《ごじ》から六時《ろくじ》の間《あひだ》に起《おこ》つたこと、私《わたし》が十七の秋《あき》のはじめ。
部屋《へや》は四疊《よでふ》敷《し》けた。薄暗《うすぐら》い縱《たて》に長《なが》い一室《いつしつ》、兩方《りやうはう》が襖《ふすま》で何室《どつち》も他《ほか》の座敷《ざしき》へ出入《でいり》が出來《でき》る。詰《つま》り奧《
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