、踏占《ふみし》めた足《あし》がちやうど雨上《あまあが》りだつたから、堪《たま》りはしない、石《いし》の上《うへ》を辷《すべ》つて、ずる/\と川《かは》へ落《お》ちた。わつといつた顔《かほ》へ一波《ひとなみ》かぶつて、呼吸《いき》をひいて仰向《あをむ》けに沈《しづ》むだから、面《めん》くらつて立《た》たうとするとまた倒《たふ》れて眼《め》がくらむで、アツとまたいきをひいて、苦《くる》しいので手《て》をもがいて身躰《からだ》を動《うご》かすと唯《たゞ》どぶん/\と沈《しづ》むで行《ゆ》く、情《なさけ》ないと思《おも》つたら、内《うち》に母様《おつかさん》の坐《すは》つて居《ゐ》らつしやる姿《すがた》が見《み》えたので、また勢《いきおひ》ついたけれど、やつぱりどぶむ/\と沈《しづ》むから、何《ど》うするのかなと落着《おちつ》いて考《かんが》へたやうに思《おも》ふ。それから何《なん》のことだらうと考《かんが》え[#「え」に「ママ」の注記]たやうにも思《おも》はれる、今《いま》に眼《め》が覚《さ》めるのであらうと思《おも》つたやうでもある、何《なん》だか茫乎《ぼんやり》したが俄《にわか》に水《
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