》も勿論《もちろん》仲間内《なかまうち》に多《おほ》く、始終《しじう》顏《かほ》を合《あは》せるのが六|段《だん》佐佐木茂索《ささきもさく》、三|段《だん》和木《わぎ》清《せい》三|郎《らう》、三|段《だん》池谷《いけのや》信《しん》三|郎《らう》などで、時《とき》に六|段《だん》菊池寛《きくちくわん》、五|段《だん》廣津和郎《ひろつかづを》、七|段《だん》川崎備寛《かはさきびくわん》、六|段《だん》濱尾《はまを》四|郎《らう》、四|段《だん》古川緑波《ふるかはりよくは》、五|段《だん》菅忠雄《すがたゞを》などといふ所《ところ》、そして、そんな風《ふう》に書《か》き並《なら》べてみると、素晴《すばら》しい名人試合《めいじんしあひ》ばかりやつてゐるやうだが、時《とき》に手《て》に汗《あせ》を握《にぎ》るやうな亂牌振《らんパイぶり》も見《み》られゝば、颯爽《さつさう》たる一人拂《ひとりばら》ひ、思《おも》はず頤《おとがひ》を解《と》くやうな沖和《チユンホオ》もある。それに大概《たいがい》腕《うで》よりもより以上《いじやう》に口《くち》の達者《たつしや》な面面《めんめん》が多《おほ》いのだからその騷々《さう/″\》しさも以《もつ》て察《さつ》すべきである。そして、たとへば、たとへばと諸賢《しよけん》のの麻雀振《マアジヤンぶり》も紹介《せうかい》する積《つも》りだつたが、ちやうど[#「ちやうど」は底本では「ちやうと」]許《ゆる》された枚數《まいすう》にも達《たつ》したし、あとの祟《たた》りも恐《おそ》ろしいので。(昭《せう》五・三・三)
底本:「改造」改造社
1930(昭和5)年4月1日発行
初出:「改造」改造社
1930(昭和5)年4月1日発行
※底本は、物を数える際や地名などに用いる「ヶ」(区点番号5−86)を、大振りにつくっています。
※「黄包車」(ワンポイソオ/ワンポオツ)、「卓子」(テーブル/たくし)、「茶館」(ツアコブン/ツアコハン)、「麻雀」(マアジヤン/マージヤン)など、一部のルビに異なった表記がみられますが、底本通りに入力しました。
※「茶館」のルビ「ツアコブン」の「ブ」は印刷の具合が判然とせず、「フ」もしくは「プ」にもみえます。
入力:小林徹
校正:鈴木厚司
2008年1月26日作成
青空文庫作成ファイル:
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