號など、全版面に、およそ七十餘とほりのつかひわけあり、植字※[#「てへん+交」、第4水準2−13−7]正のわづらはしきこと、熟練のうへにてもはかどらず、いかに促せどもすゝまず。又、辭書のことなれば、母型に無き難字の、思ひのほかに出できて、木刻の新調にいとまをつひやせる事、甚だ多し。およそ、これらの事、豫算には思ひもまうけぬ事どもにて、すべて遲延の事由とはなりぬ。又※[#「てへん+交」、第4水準2−13−7]正者中田邦行氏、腦充血にて、二十二年六月に失せられぬ、本書の業につきては、その初より、大久保氏とともに、助力おほかたならず、多年、篇中の文字符號に熟練せる人を失ひて、いと/\こうじぬ。また、去年の春、流行性感冐行はれ、年の末より今年にかけて、ふたゝび行はれ、おのれも、※[#「てへん+交」、第4水準2−13−7]正者も、植字工も、この前後再度の流行に、數日間倒れぬ。また、去年の十月、おのが家、壁隣の火に遇へり。また、※[#「てへん+交」、第4水準2−13−7]正者大久保初男氏、その十一月、徳島縣中學校教員に赴任せられて、たのめる一臂を失ひていよ/\こうじぬ、およそこれらの事、皆此書の遭
前へ
次へ
全27ページ中15ページ目
小説の先頭へ
文字数選び直し
大槻 文彦 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ
登録
ご利用方法
ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング