ヲつ》と考えらるべき門外漢の一私案が、もし専門学者にとってなんらかの参考ともならば、著者としての喜びはこれに過ぎるものはない。
 思うにこの私案の第一歩の試みを最も有効に遂行するためには、おそらく言語学者と科学者との協力が必要ではないかと思われる。もしこの両者が共同し、その上に機械的の計算や統計を担当する助手の数人の力をかりることができれば、仕事はかなりおもしろく進行しそうに思われる。しかしこのほうがむしろおそらく夢のような空想であるかもしれない。

 (付記) 以上の考察においては、最もこの種の取り扱いに便宜だというだけの理由から、単に「語彙《ごい》」「単語」のみを問題として、語辞構成法や文法上の問題には少しも触れなかった。しかし自分は決して後者の比較の重要な事を無視しているのではない事を断わっておきたい。もっとも文法のごときものでも、これを数理的の問題として取り扱う事が必ずしも不可能とは思われない。事がらが、見方によってはある有限数の型式的要素の空間的排列の方式に関するものであると見る事ができるからである。輓近《ばんきん》の数学の種々な方面の異常な進歩はむしろいろいろな新しいこの方
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