T3」は分数] = 0.008; 1/54[#「4」は上付き小文字、「1/54」は分数] = 0.0016
[#ここで字下げ終わり、ここで数式終わり]
であるから a1 = b1 = 0; a2 = b2 = a3 = b3 = 4/10; a4 = b4 = 2/10[#アルファベットに続くアラビア数字はすべて下付き小文字、「4/10」「2/10」は分数] の場合でも、P = s×0.007744 となり、sが4ならば、約三、一%を得るわけである。すなわち、三分ぐらいの符合では偶然だか、偶然でないかわからない事になる。
 以上はもちろんかなりいろいろな無理な仮定のもとに行なった計算である。これを逐次修正して言語学者の要求に応ずるように近づけて行くことは必ずしも困難ではないが、ここではしばらくこれ以上に立ち入らない事にする。
 要するにこれは、表題にも掲げたとおり、比較言語学上における統計学的研究の可能性を暗示するための一つの試みに過ぎないのである。
 学者の中には、二つの国語の間の少数な語彙《ごい》の近似から、大胆に二つのものの因果関係を帰納せんとする人もあるようであり、また一方にお
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