た河水が流れ込んでも海が溢れない訳を説明する華厳経《けごんぎょう》の文句がある。大海有四熾燃光明大宝。其性極熱。常能飲縮。百川所流無量大水。故大海無有増減。とある。大洋特に赤道下の大洋における蒸発作用の旺盛な有様を「詩」で云い現わしたと思えば、うまい云い方である。
[#地から1字上げ](昭和二年一月『明星』)
底本:「寺田寅彦全集 第三巻」岩波書店
1997(平成9)年2月5日発行
入力:Nana ohbe
校正:noriko saito
2004年8月13日作成
青空文庫作成ファイル:
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