とがどういうふうにつながり、どういうぐあいに重なり合っているかという事がちょっと不思議に思われたのであった。
今度は催促されないように折り返し色紙を返送した。[#地から1字上げ](昭和九年十二月、渋柿)
[#改ページ]
曙町より(二十三)
安倍能成《あべよししげ》君が「京城《けいじょう》より」の中で「人柱《ひとばしら》」ということが西洋にもあったかどうかという疑問を出したことがあった。近ごろルキウス・アンネウス・フロルスの「ローマ史摘要」を見ていたら、ロムルスがその新都市に胸壁を築いたとき、彼と双生児のレームスが「こんなけちな壁なんかなんにもならない」と言ってひととびに飛び越して見せた。そのために結局レームスは殺されたのであるが、しかしロムルスの命令によって殺されたかどうかは不明だとある。そうして「いずれにしてもレームスは最初の犠牲《ヴィクティマ》であって、しかして彼の血をもって新市の堡塁を浄化した」とある。
この話は人柱とは少しちがうが、しかしどこかしらだいぶ似たところがある。
豚や牛のように人間を殺して生贄《いけにえ》とすることは西洋には昔はよくあったらしいが、
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