をつきだした。
こうした型の男はおそらくなんでもまめによく仕事をしまた世話のできる人であろう。おそらく嫁や養子の世話から相手の人のネクタイの世話までやく人かもしれない。しかし、「俳諧」のほうにはどうも不向きらしい。[#地から1字上げ](昭和十年十月十四日)
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ある若い男の話である、青函連絡船《せいかんれんらくせん》のデッキの上で、飛びかわす海猫《うみねこ》の群れを見ていたら、その内の一羽が空中を飛行しながら片方の足でちょいちょいと頭の耳のへんを掻いていたというのである。どうも信じられない話だがといってみたが、とにかく掻いていたのだからしかたがないという。
この話をその後いろいろの人に話してみたが、大概の人はこれを聞いて快い微笑をもらすようである。
なぜだかわからない。[#地から1字上げ](昭和十年十月十四日)
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人体生理学や組織学の教科書の中に載せてあるいろいろな顕微鏡写真の標本には、しばしば死刑囚の身体のいろいろな部分から取ったものがある。
この点だけから見ると、一生何一つ世間のために貢献することなし
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