来が自分の行動の効果が気になる質であった。たいして赤井と違いはしない。だからこそ、赤井の中にある虚栄に反撥したくなるのだった。豹一は赤井という鏡にうつった自分の姿に知らず知らず腹を立てていたのだ。
「そうだ、健全らしいよ」豹一はちょっと皮肉って見た。赤井は敏感にそれを察した。大袈裟に、
「僕の行為は軽蔑に値するか知らないが、しかし、肉体の解放は極く自然なんだ。不自然な行為のかげにこそこそ隠れているより、大胆に自然の懐へ飛び込んで行く方が良いんだ。汚れてもその方が青春だ。僕のように敢然と実行する勇気のない奴は、僕を軽蔑する振りで自分の勇気の無さを甘やかしていやがるんだ」
(自分の行為を弁解しているのだ)と豹一は思った。が、実のところ、彼にはこのようにうまく理窟が言えなかった。だから、彼は、
(こいつがこんなに弁解ばかりしているのは、気の弱いせいだ)と思うことにした。彼は冷笑的に黙々としていることによって、やっと赤井の圧迫から脱れられると思った。
(こいつはこんな自己表現にやっきとなっているが、俺は一言も今晩の計画に就ては喋っていないぞ)
そう言い聴かせることによって、豹一は黙っている状
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