都の友へ、B生より
国木田独歩

−−
【テキスト中に現れる記号について】

《》:ルビ
(例)久《ひさ》しぶり

|:ルビの付く文字列の始まりを特定する記号
(例)一|端《たん》

[#]:入力者注 主に外字の説明や、傍点の位置の指定
(例)だめ[#「だめ」に傍点]

 [#…]:返り点
 (例)不[#レ]求[#二]甚解[#一]

/\:二倍の踊り字(「く」を縦に長くしたような形の繰り返し記号)
(例)色々《いろ/\》
*濁点付きの二倍の踊り字は「/″\」
−−

 (前略)
 久《ひさ》しぶりで孤獨《こどく》の生活《せいくわつ》を行《や》つて居《ゐ》る、これも病氣《びやうき》のお蔭《かげ》かも知《し》れない。色々《いろ/\》なことを考《かんが》へて久《ひさ》しぶりで自己《じこ》の存在《そんざい》を自覺《じかく》したやうな氣《き》がする。これは全《まつた》く孤獨《こどく》のお蔭《かげ》だらうと思《おも》ふ。此《この》温泉《をんせん》が果《はた》して物質的《ぶつしつてき》に僕《ぼく》の健康《けんかう》に效能《かうのう》があるか無《な》いか、そんな事《こと》は解《わか》らないが何《なに》
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