支那人の文弱と保守
桑原隲蔵
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【テキスト中に現れる記号について】
《》:ルビ
(例)毆《たた》き折り
|:ルビの付く文字列の始まりを特定する記号
(例)瀘水|頭《ホトリ》
[#]:入力者注 主に外字の説明や、傍点の位置の指定
(数字は、JIS X 0213の面区点番号、または底本のページと行数)
(例)※[#「(楫−木)+戈」、第3水準1−84−66]
[#…]:返り点
(例)有[#二]文事[#一]者、
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緒論
個人に就いて觀察しても、一人一人にその個性がある樣に、國民なり民族なりにも、それぞれ特有の氣質性癖をもつて居る。それを國民性又は民族性と申すのである。一つの國民なり民族なりの間には、隨分種々なる人間があつて、何等統一する所がない樣であるが、他の國民や民族と比較すると、自然に國民毎に、民族毎に、各自の特質をもつて居る。
支那人にも無論その民族性がある。支那人の尤も顯著なる民族性は、文弱的であること、保守的であることである。支那人が概して文弱・保守であるといふことは、廣く世間に知れ渡つて居つて、決して耳新しい事ではない。併し歴
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