農民文学の問題
黒島傳治
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【テキスト中に現れる記号について】
《》:ルビ
(例)物を覗《み》、かつ描く
|:ルビの付く文字列の始まりを特定する記号
(例)犬田|卯《しげる》
[#]:入力者注 主に外字の説明や、傍点の位置の指定
(例)あるいはこく[#「こく」に傍点]明にはつらつと
/\:二倍の踊り字(「く」を縦に長くしたような形の繰り返し記号)
(例)なか/\
*濁点付きの二倍の踊り字は「/″\」
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農民文学に対する、プロレタリア文学運動の陣営内における関心は、最近、次第にたかまってきている。日本プロレタリア作家同盟では、農民文学に対する特殊な研究会が持たれた。ハリコフでの国際革命作家拡大プレナムの決議は日本のプロレタリア文学運動が、シッカリと大衆の中に根を張り、国際的な連関において前進して行くために、もっとも重要な、さしあたって第一番に議題として我々が討議し、具体化しなければならない幾多の貴重な提案をなしている。
プロレタリア文学運動は、ゼイタクな菓子を食う少数階級でなく、一切のパンにも事欠いて飢え、かつ、闘争している労働者農民大衆の中にシッカリとした基礎を
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