ルジョアジーが××の××的分割をやろうとしていることゝ共に、ソヴェート・ロシアに対する他のもろ/\の帝国主義国家が衝突しようとする危機も迫りつゝあることに、注意を喚起しておきたい。これは、いろ/\な意味で、吾々の関心を最も強く引きつける問題である。
三、反戦文学の恒常性
一
戦争反対の思想、感情を組織して、労働者農民大衆に働きかける文学は、戦争が行われている時にのみ必要であるか。戦争が起っていない平和な時期に於ては、戦争反対文学は必要ではないか? いや、必要である。
資本主義制度が存続している限り、××が絶滅される時期はやって来ない。ひとたび××××戦争によって、世界が分割され、平和な時期がやって来ても、又、次の××××戦争がやって来る。欧洲大戦が終結して平和がやってきた。しかし、それから十年も経ないうちに、又、今度は××を中心にして資本の属領争奪戦が次第に鋭くなってきた。これは、新しい世界の分割に到る性質を持っている。而して、それは、戦争を引きおこさなければやまない。ブルジョア政府は、ひたすら、戦争の準備に余念がない。資本主義的平和は、その実質を見ると、次
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