つた二週間ぽつちです。するとまた学校へいかなければならない。さうだ、あともう一週間だけ、にせ病気になればいゝんだ。さうすれば、冬休みが三週間になるわけだ。でも、お父さんに見ぬかれたらだめだなァ。
 このほかに、もう一つ、コーリヤには心配なことがあります。それは、家へもつていく二学期の成績表の、算術の点が、たつた二点しかないことです。しやくにさはる点め。これさへなかつたら、コーリヤはどんなに仕合せだつたでせう。しかし、それだつてどうにか、算術の先生が意地わるなんだとか、みんなも、出来なかつたんだとか、うまく言ひわけをするからいゝよ。
 そんなことより、弟や妹たちが、じぶんが買つてきたクリスマスのおくりものをみたら、どんなにをどりあがつてよろこぶだらう。それに、お母さんは、蓄音器をかつたと手紙にかいてよこしたし、ああ、家へかへると、とてもおもしろいぞ。
 ぎよ車台のリカは、コーリヤの考へてゐることなんかにはおかまひなく、たゞ、むやみに鼻をこすつたり、こほりついた靴を、ばたばたうち合はせたり、手袋をはめた手をたゝいたりするだけで、なんにも、考へごとなんかはしませんでした。
「ほい、ちきしよう
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