繧ェるまでこするのでございます、そして何かお呪《まじな》いを唱えながら、びんに残っている侵酒を病人に飲ませます、もっとも、すっかりではございません、そんなときにはいつも少々残しておいて、自分でも飲むのでございます、そうして二人とも、酒のいけぬ人が酔っ払ったように、そのままそこに倒れてしまって、かなり長いあいだぐっすり寝こむのでございますよ、グリゴリイ・ワシーリエヴィッチは眼をさませば、いつも病気がなおっていますが、マルファ・イグナーチエヴナは眼をさました後できまって頭痛がするのでございます、こういうわけでして、もしマルファ・イグナーチエヴナが明日本当に療治をすれば、あの夫婦が何か物音を聞きつけて、ドミトリイ・フョードロヴィッチを入れないようにするなぞということは、どうもおぼつかない話でございますよ、きっと寝こんでしまいますから」
「なんというばからしい話だ! 何もかもわざとのように、重なり合うじゃないか、貴様は癲癇《てんかん》を起こすし、グリゴリイ夫婦は覚えなしに寝てしまうなんて!」とイワン・フョードロヴィッチは叫んだ、「ひょっと貴様がわざとそんな段取りにしくもうってんじゃないかい?」
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