Aたたく、蹴《け》る、しまいには、いたいけな子供の体が一面、紫色になってしまった。しかるに、やがてそれにもいや気がさしてきて、もっとひどい技巧を弄《ろう》するようになった。というのは、実に寒々とした厳寒の季節に、その子を一晩じゅう便所の中へ閉じこめるのだ。それもただ、その子が夜なかに用便を教えなかったというだけの理由にすぎないのだ(いったい天使のような、無邪気にぐっすり寝入っている、五つやそこいらの子供が、そんなことを知らせる知恵があるとでも思っているのかしら)、そうして、もらしたきたない物をその子の顔に塗りつけたり、むりやり食べさせたりするのだ。しかも、これが現在の生みの母親のしわざなんだからね! この親は夜よなかにきたないところへ閉じこめられた哀れな子供のうめき声を聞きながらも、平気で寝ていられるというんだからな! おまえにわかるかい、まだ自分がどんな目に会わされているのかも理解することができない。小っちゃな子供が、暗い寒い便所の中でいたいけな拳《こぶし》を固めながら、痙攣《けいれん》に引きむしられたような胸をたたいたり、邪気のないすなおな涙を流しながら、『神ちゃま』に助けを祈った
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