また、僕がドミトリイを妬《や》いてるのだの、三か月のあいだ兄貴の美しい許嫁《いいなずけ》を横取りしようとしていただのとは、まさかおまえも考えてやしなかったろうな。ええ、まっぴら御免だぜ。僕には僕の仕事があったんだ。その仕事がかたづいたから出かけるのさ。さっき僕が仕事をかたづけたのは、おまえが現に証人じゃないか」
「それは、さっきあのカテリーナ・イワーノヴナのところで……」
「そうさ、あのことだよ。一度できれいさっぱりと身を引いてしまったよ。それがいったいどうしたというんだ? ドミトリイに僕がなんの関係があるんだ? ドミトリイなんかの知ったことじゃないんだ。僕はただ自分自身カテリーナ・イワーノヴナに用があっただけの話さ。それをおまえも知ってのとおり、ドミトリイが勝手に何か僕と申し合わせでもしたような行動をとったんだ。僕が兄貴に少しも頼みもしないのに、勝手に兄貴のほうでいやにもったいぶって、あの女を僕に譲って祝福したまでの話じゃないか。全くお笑いぐさだよ。いやいや、アリョーシャ、おまえにはわかるまいけれど、僕は本当に今とてもせいせいした気持なんだよ! さっきもこうしてここに坐って食事をして
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