いる墓石は、昔日の鮮烈な生活を物語っている。自己の功績、自己の真理、自己の戦い、自己の科学に対する燃ゆるがごとき信念を物語っている。僕はきっといきなり地べたへ身を投げ、その墓石に接吻《くちづけ》をして、その上に泣き伏すだろうことを今からちゃんと承知しているが、それと同時に、それが皆とうの昔からただの墓場にすぎず、それ以上の何物でもないことも真底から確信しているんだ。それに僕が泣くのは絶望のためではなく、ただ自分の流した涙によって幸福を感ずるためにほかならないんだ。つまり自分の感動に酔おうというわけだ。僕はねばっこい春の若葉や青い空を愛するんだ。ここだよ! 理知も論理もなく、ただ衷心から、真底から愛するばかりなんだ。自分の若々しい力を愛するばかりなんだ……なあ、アリョーシャ、僕のこのナンセンスがわかってくれるかい、それともわからないかい?」そう言ってイワンは急に笑いだした。
「わかりすぎるぐらいですよ、兄さん。衷心から、真底から愛したいって、それはすばらしいことばでしたね。僕もそんなに兄さんが生きたいとおっしゃるのが、とても嬉しいんですよ」とアリョーシャは叫んだ。「人はすべて何よりもまだ
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