ゃるんですからね。ですけども、ぜひお願いしておきますが、わたしのことも、わたしのお話ししたことも、必ずあの人に言わないでくださいまし。でないと、わたしは理由《わけ》もなく殺されてしまいますからね」
「イワン兄さんが今日ドミトリイを料理屋へ呼んだって?」と、アリョーシャは早口に問い返した。
「そのとおりですよ」
「広場の『都』だな?」
「確かにあそこですよ」
「それは大いにありそうなことだ」とアリョーシャはひどくわくわくしながら叫んだ。
「ありがとう、スメルジャコフ、それは大切な知らせだ。これからすぐに行ってみよう」
「どうかおっしゃらないでくださいまし」とスメルジャコフが後ろから念を押した。
「大丈夫だよ。僕はその店へ偶然ゆき合わしたような風にするから、安心しておいで」
「あら、あなた、どこへいらっしゃいますの? 今わたし耳門《くぐり》をあけてさしあげますわ」とマリヤが叫んだ。
「いや、こちらが近いですよ、また垣を超えてゆきます」
この知らせは非情にアリョーシャの心を打った、彼はまっすぐに料理店をさして急いだ。彼の服装《みなり》で料理店にはいるのは妙であったが、階段のところで尋ねてか
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