てるんです。先だってパイーシイ主教も言われたことなのだが、その中には大地のようなカラマゾフ的な力が動いているのです――それは大地のように凶暴な、生地《きじ》のままの力なんです……この力の上に神の精霊が働いてるかどうか、それさえわからないくらいです。ただ僕もカラマゾフだ、ということだけが、わかっているんです、……僕は坊さんなのかしら、はたして坊さんだろうか? リーズさん、僕は坊さんでしょうかね! あなたは今さき、そう言ったでしょう、僕が坊さんだって?」
「ええ、言ったわ」
「ところがね、僕は神を信じてないかもしれないんですよ」
「信じてないんですって、あなたが? まあ、あなた何をおっしゃるのよ?」リーズは低い声で用心深そうにこう言った。だが、アリョーシャはそれに答えなかった。あまりに思いがけない彼のこのことばには、一種神秘的な、あまりにも主観的なあるものが感じられたのである。これは彼自身にさえはっきりとはわからないけれども、もう前から彼を苦しめているものだということはなんら疑う余地もなかった。
「ところがね、今そのうえに、僕の大切な友だちが行ってしまおうとしているのです。世界の第一人者が
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