納めていただくように、ぜひあなたを説きつけてくれと僕に頼んだんです。このことは誰ひとり知る者がありませんから、とんでもない噂が立つ気づかいは全然ありません。で、これがその二百ルーブルです。僕、誓って申しますが、ぜひともあなたはこれをお納めにならんといけませんよ。……でないと、……でないと、世界じゅうの人はみんなかたき同士にならなくちゃならんという理屈になってきますからね! しかし、世の中には兄弟というものもあるわけじゃありませんか、……あなたは気高い心をもったおかたですから、……ぜひともお納めにならなければなりませんよ、ぜひとも!」
 と言って、アリョーシャは新しい二枚の虹色の札を差し出した。二人はそのとき、ちょうど籬《まがき》のほとりの、大きな石のところに立っていたが、あたりには誰もいなかった。二枚の紙幣は二等大尉に恐ろしい印象を与えたらしかった。彼は身を震わせたが、今のところは、ただ驚愕《きょうがく》のためばかりらしかった。彼は、こんな風なことは夢にも思わなかったし、こんな成り行きを予想だにしなかったからである。誰からにもせよ扶助金を、しかも、こんなにたいへんな金をもらおうなどとは
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