す。どうか、アレクセイ様、お兄様にようくお礼を申してくださいまし。とんでもありません。あなたの御得心のいくように、あの子をなぐるわけにはとてもいきませんでございますよ!」
 彼は長談義を、元のような恨めしげな、キ印《じるし》らしい語調で結んだのであった。しかし、アリョーシャは、彼が自分を信用していると感じた。誰か他の人が自分の立場にあったとしたら、けっしてこの男は自分にこんなことを『語り』もすまいし、今、自分に話したようなことを報告もしないだろうと思った。それがアリョーシャを元気づけたが、胸は涙に震えるばかりであった。
「ああ、どうかしてあのお子さんと仲なおりがしたいもんです!」と彼は叫んだ、「もし、あなたがうまく取り計らってくだされば……」
「いや、全くでございますよ」と二等大尉はつぶやいた。
「しかも、今申し上げようと思うのは別のことです。まるで別のことです。ようござんすか」アリョーシャは叫び続けた、「ようござんすか! 僕はあなたにことづてを頼まれているんです。あの僕の兄のドミトリイは許嫁《いいなずけ》の妻をもはずかしめたのです。それは実に気高い令嬢なんですが、あなたもきっとお話を
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