「と思ったらしく、ついでにちょっと応戦の身構えをした。しかし、アリョーシャはふり返って彼の方を見ただけで、そのまま向こうへ行きかかった。が、三歩とも踏み出さないうちに、少年の役げた石が彼の背中を強く打った。しかも、それは少年のポケットにある石の中で、最も大きなものであった。
「君はうしろからそんなことをするの? あっちにいた子供たちが、君はいつも不意打ちばかりすると言ったのは本当なんだね」とアリョーシャはふり返って、言った。が、少年は死にものぐるいになって、またしても石を投げつけた。しかも、今度は顔のまん中を狙ったのである。ところが、アリョーシャがうまく身をかわしたので、石は彼の肘《ひじ》に当たった。
「よく君は恥ずかしくないねえ! 君に僕が何をしたというんだろう?」と彼は叫んだ。
少年は今度こそもうアリョーシャが、きっと自分に飛びかかってくるに相違ないと思って、黙々と、いどむような風で、そればかりを待ち構えていた。が、彼が今度もかかってこないのを見ると、まるで小さな野獣のように、すっかり夢中になってしまって、いきなりおどり上がって、自分のほうからアリョーシャに飛びかかった。こちらが
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