「だけど、石が一つひどく君に当たったじゃない?」とアリョーシャが言った。
「僕だってスムーロフの頭へ当ててやったんだ!」と少年は叫んだ。
「僕、あっちで聞いて来たんだが、君は僕を知ってて、わざと僕を狙って投げたんだってね?」アリョーシャはこう聞いた。
子供は沈んだ眼つきをして彼をながめた。
「僕、君を知らないけれど、君は本当に僕を知ってるの?」とアリョーシャは質問をすすめた。
「うるさいよ!」だしぬけに子供は癇癪声《かんしゃくごえ》を張り上げて叫んだ。しかも、今もなおなにかしら待ち受けているかのように、その場を動こうともせずに、またもや恨めしげに眼を光らせた。
「じゃ、僕行こう」とアリョーシャは言った、「ただ、僕は君を知らないんだから、君をからかいもしないよ。あっちにいる子供たちは、しきりに君をからかってるって言ってたけれど、僕は君をからかう気なんか少しもないんだからね。じゃ、さよなら!」
「やあい、坊主のくせに絹の股引《ももひき》をはいてる!」少年は相も変わらず憎々しげな、いどむような眼つきで、アリョーシャを見送りながら叫んだが、今度こそ必ずアリョーシャが飛びかかってくるに相違な
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