ヲないとでも思うのかえ?」
「けっしてそんなことはありません。僕はなんの気なしに……」
「うん、わしもやはりなんの気なしに……わしもただその……」と老人はわが子を見つめた、「おい、ちょっと」と、彼は後ろから声をかけた、「いつかまた近いうちに来るといい、魚のスープを食べにな。魚汁《ウハー》をこさえるから。今日のようなやつじゃなくって、特別のをな。きっと来るんだぞ! 明日は、きっと来い、よいか、来るんだぞ、明日は!」
 アリョーシャが戸の向こうへ出て行くが早いか、彼はまた戸棚に近づいて、さらに杯に半分ほどつぐのであった。
「もうこれでおしまいだ!」とつぶやいて、喉《のど》をくっと鳴らしながら、またもや戸棚に鍵をおろすと、またその鍵をポケットにしまいこんで、それから寝室へおもむいて、ぐったりと床の上に横になると、そのまますぐに眠りに落ちてしまった。

   三 小学生の仲間に

『やれやれ、お父さんがグルーシェンカのことを聞かなくてよかったわい』アリョーシャはまたアリョーシャで、父のところを出て、ホフラーコワ夫人の家に向かいながら、心の中で考えるのであった、『そうでなかったら、おそらく昨日グ
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