よ」アリョーシャは眼を伏せたまま、悲しげな調子で言った。
「いいえ結婚なんかしませんったら! あの娘さんはほんとに天使のような女《かた》ですよ、あなたはそれを御存じですの? あなたそれを御存じですの?」と、不意にカテリーナ・イワーノヴナは異常に熱くなって叫んだ。「あの娘さんは、ほんとに気まぐれな中にも、とりわけ気まぐれな女《かた》ですよ、わたしあの女《かた》がずいぶん誘惑的な人だってことも知っていますが、またあの人がほんとに親切で、しっかりしていて、しかも高尚な娘さんだということも知っていますわ。どうしてあなたそんな眼をして、わたしを御覧になるの? たぶんわたしの申しあげることにびっくりなすったのでしょう、たぶんこのわたしのことばを本当になさらないのでしょう? アグラフェーナ・アレクサンドロヴナ!」と、突然、彼女は次の部屋の方を向いて、誰かに呼びかけた。「こちらへいらっしゃいな、ここにいらっしゃるのは、お友だちのアリョーシャなのよ、もうわたしたちのことはすっかり知ってらっしゃるんですから、さあこちらへ出て来て、御挨拶をなさいな!」
「あたしカーテンの陰で、あなたが呼んでくださるのを、
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