ゥ、どっちにする気でおるか、聞いてみてほしいんだよ、早く、少しも早くな、そしておまえの眼で見て、ひとつ判じてくれるのだ、うん? どうじゃ? できるか、できんか?」
「もし、あの女《ひと》に会ったら、聞いてみましょう」と、アリョーシャは当惑したようにつぶやくのであった。
「いんにゃ、あれはおまえに話しはせんぞ」と老人がさえぎった。「あいつはつむじ曲がりだからな、いきなりおまえを接吻して、あんたのお嫁になりたいわ、って言うだろうよ、あれは嘘つきの恥知らずだよ、いや、おまえはあいつのとこなんぞへ行っちゃならん、断じてならんぞ!」
「それはまたよくないことです、お父さん。全くよくないことですよ」
「あいつはさっき、どこへおまえをお使いにやろうとしていたのだ、さっき逃げて行く時、『行って来い』ってどなったじゃないか?」
「カテリーナ・イワーノヴナのところへです」
「金の用だろう! 無心をしにだろう?」
「いいえ、金の用事じゃありませんよ」
「あいつには金がないのだよ、鐚一文《びたいちもん》ないのだよ、さあアリョーシャ、わしは一晩ゆっくり寝て考えるから、おまえはもう行ってもいいぞ、ことによると、お
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