に熱狂した調子でうたい始めた。
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「まとうものなく、人慣れず、
心ちいさき野の人は
岩屋の奥に身をひそめ、遠近《おちこち》の野をさすらいて
遊牧の民は野を荒らし……
猟人《さつお》は槍と矢をもちて
森より森といかめしく走りゆきしか……
悲しさよ、波のまにまによるべなき
岸にすてられ、果つる人!
オリンピア 山を下りて、母のセレース、
さらわれし愛《いと》し娘のプロセルピンの
あとを追いしが、
心なき世はさみしくて。
身を寄するところもあらず、
よろこびて、むかうる人の一人とてなく、
このあたり、いずくの寺も
神を崇《あが》むるけしきとてなく。
野の実り、甘き葡萄《ぶどう》の房さえも
うたげの席を賑わさず
血に染みし祭りの壇《たな》に
いけにえの残りのけぶり くゆるのみ
悲しき瞳《め》もてセレースが
ふりさけ見れば、かなたには
汚れの底になずみたる
人の姿の見ゆるのみ」
[#ここで字下げ終わり]
すすりなきの声が突然ミーチャの胸からほとばしり出た。彼はアリョーシャの手を取った。
「なあ、きょうだい、汚れの底なんだ。現におれは汚れの底に沈んでいるんだ。人間と
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