くだらん弁説だよ! お坊さんがたはお好きなことを言っていなされ、わしは御免をこうむりますぜ。ところで、倅のアレクセイは父親の権利で、永久に引き取ってしまいますよ。さあイワン・フョードロヴィッチ、いやさ、わしの尊敬すべき倅や、わしの跡からついて来なよ! フォン・ゾン、なにもおまえだってこんなとこに居残ることはなかろう! さあ、今すぐ町のおれんとこへ来なよ。おれんちはおもしろいぞ! ほんの一|露里《エルスター》そこそこだよ。精進油の代わりに、粥《カーシャ》を添えた子豚《こぶた》を出すぜ。いっしょに飯を食おうよ。コニャクも出すし、後からリキュールも出る。苺酒《いちござけ》もあるぜ……。おいフォン・ゾン、せっかくの幸運を取り逃がさんようにしろよ!」
彼はわめきたてながら、手ぶり身ぶりをしながら駆け出した。ちょうどこの刹那《せつな》、彼の出て来た姿を認めて、ラキーチンがアリョーシャを指さしたのである。
「アレクセイ!」と、彼はわが子の姿を見つけると、遠くから声をかけた。「今日すぐにうちへ帰っちまうんだぞ、枕も蒲団《ふとん》も引っかついで来るんだ。ここにおまえの匂《にお》いがしても承知せんぞ」
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