要がないうえに、黙ってあなたのそばを離れてしまったほうが、僕としてもより多く威厳が備わるわけだし、あなたにもいやな思いをさせないで済むということは、自分がよく承知しています。しかし、僕は遠いところへ行ってしまって、またと再び帰って来ないんですからね、……これが永久のお別れなんです、……僕は破裂をそばで見ているのがいやなんです。しかし、もうこれ以上言うことができません、何もかも言ってしまいました、……さようなら、カテリーナさん、あなたが僕に腹を立てるわけにはいきませんよ。なぜって、僕はあなたより百倍以上も、ひどい罰を受けてるんですからね。もう永久にあなたに会えないという、この一つだけでもずいぶんひどい罰ですからね。さようなら、僕はあなたの握手を必要としません。あなたはあまり意識的に僕をお苦しめなすったから、今あなたを許すことができないのです。あとでまた許しましょうけれど、今は握手には及びません。
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Den Dank, Dame, begehr ich nicht.(御身の感謝を余は求めず、夫人よ!)」
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彼は無理に作り笑いを浮かべながら言い足した。これによって自分もシルレルを暗記するほど読んでいるという意外な事実を証明したのであった。以前ならば、アリョーシャも、けっしてそんなことを信じ得なかったに違いない。イワンは女主人にさえ挨拶をせずに、そのまま部屋を出て行った。アリョーシャは手を打った。
「イワン」と彼は度を失ったように後ろから叫んだ、「帰ってらっしゃいよ、イワン! だめだ、だめだ、もうとても帰って来ない!」再び心の中に悲しい思いを浮かべて、叫ぶのであった、「けれど、これは僕の間違いです、僕が悪いんです、僕が始めたのです。イワンは意地の悪い、とんでもない言い方をしました。あんな間違った、意地の悪い物の言い方をするなんて……兄さんはどうしても、もう一度ここへ来なくちゃならない、帰って来なくちゃならない……」アリョーシャは半ば気が違ったもののように叫び続けた。
カテリーナは不意に次の部屋へ出て行ってしまった。
「あなたは何も悪いことはないんですよ。あなたは天使のように、見事な振舞いをなすっただけです」ホフラーコワ夫人は悲しそうな顔色をしているアリョーシャに向かって、さも嬉しそうに早口にささやいた、「わたし、イワンさ
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