が変造品のままで、筆者の作品として持ち回られたり、所蔵されたりすることでしょう。一たいからこういうことはどう処置したらいいものか困りきってしまいます。これは何とか適当な方法がないものでしょうか。
○
ことしの文展はつい怠ってしまいました。もっとも最初私は、歴史物を描いてみようという考えで、少し計画を進めて見たのでしたか、どうしても時日がないことか分りましたので、とうとう中止してしまいました。それには夏中の疲れやら何かで、私の健康もゆるしませんでしたし、不本意ですが止しました。
松篁は砂糖黍に兎を描きました。懸命でやっていたようでしたが、さてどんなものですか知ら。
底本:「青眉抄・青眉抄拾遺」講談社
1976(昭和51)年11月10日初版発行
1977(昭和52)年5月31日第2刷
初出:「大毎美術 第十八巻第十一号」
1939(昭和14)年11月
入力:川山隆
校正:鈴木厚司
2008年10月23日作成
青空文庫作成ファイル:
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