りを下さらず、もう私が何もあの人たちのお役に立たない身の上になったから、それでくるりと背を向けたというわけなのでしょうか、それにしても、あまり露骨でむごいじゃありませんか。こんなに皆から爪《つま》はじきされるとは心外です。私はいったいどんな悪い事をしたのでしょう。ばばさまのへそくりを拝借したとしても、それは一家の内の事で、また、地中に埋もれた財宝を、掘り出して世に活用せしめたのは考え様に依《よ》っては立派な行為とも言えると思うのです。しかも、諸行無常を観じ出家遁世するのは、上品な事で、昔の偉い人はたいていこれをやっているのです。それくらいの事は、皆さまにもわかりそうなものです。それなのに、私を軽蔑して仲間はずれにしようとなさる。それは、あんまりですよ。私は決して下品な男ではないんです。これから大いに勉強もしようと思っているのです。出家というものは、高貴なものです。馬鹿になさらず、どうかどうかお見捨てなく、いつまでもお附き合いを願います。たまにはお手紙も下さいよ。あんなに皆に遊びに来いと書き送ってやったのだから、誰かひとり、ひょっとしたらお見えになるかも知れぬ、と毎日毎日むなしく待ちこが
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