いわ》くです、我輩はクローヂヤスに殺された、クローヂヤスは、わが妃に恋慕し、――」
ハム。「そいつあ、ひどい。恋慕はひどい。お母さんは総入歯だぜ。」
ホレ。「だから、笑っちゃいけませんと言ったじゃないですか。まあ、お聞きなさい。つづきがあるんです。妃を横取り、王位も共に得んとして、我輩の昼寝の折に、油断を見すまし忍び寄り、わが耳に注ぎ入れたる大毒薬、というわけなんですがね、念がいってるでしょう? やよ、ハムレット、汝《なんじ》孝行の心あらば此のうらみ、ゆめゆめ忍ぶ事なかれ、と。」
ハム。「よせ! たとえ幽霊にもせよ、父の声色《こわいろ》を、やたらに真似《まね》るのは止《よ》し給《たま》え。死者の事は、厳粛にそっとして置いてやってくれ。少し冗談が過ぎたようだね。」
ホレ。「ごめんなさい。うっかり調子に乗りました。決して故王の御遺徳を忘却したわけではありません。あまり馬鹿らしい話なので、つい、ふざけ過ぎてしまいました。ごめんなさい。心ならずも、ハムレットさまの御愁傷の筋に触れてしまいました。どうも、ホレーショーは、おっちょこちょいでいけません。」
ハム。「いや、なんでもないんだ。
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