くりしました。いいえ、がっかりしました。私は、男の世界を尊敬してまいりました。私たちには、とてもわからぬ高い、くるしい理想の中に住んでいるものとばかり思っていました。及ばずながら、私たちは、その背後で、せめて身のまわりのお世話でもしてあげて、わずかなお手伝いをしたいと念じていたのですが、ばかばかしい、その背後のお手伝いの女こそ、男のひとたちの生きる唯一《ゆいいつ》の目当《めあて》だったとは、まるで笑い話ですね。背後からそっとマントを着せてあげようとすると、くるりとこちらを向いてしまうのですから、まごついてしまいます。理zだの哲学だの苦悩だのと、わけのわからんような事を言って、ずいぶん空《そら》の高いところを眺《なが》めているような恰好《かっこう》をしていますが、なに、実は女の思惑ばかりを気にしているのです。ほめられたい、好かれたいばかりの身振りです。私には此の頃、男がくだらなく見えて仕様がありません。オフィリヤたちには、わからない事です。あなたなどには、まだ、ハムレットなんかが、いい男に見えて仕様がないのでしょうね。あの子は、馬鹿な子です。周囲の人気が大事で、うき身をやつしているのです
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