は教会に Krankenbett を求めて出かけ、縁起でもない奴隷《どれい》の話なんか聞かされて、仰天してあなたのところへ飛び込んで、こんな馬鹿々々しい長話なんかして、僕は、まるでもう道化役者のようですね。失礼しました。退屈したでしょう。もうこれで、道化役者は退場です。下宿の人たちは、まだ起きているようですね。案外、僕の話に耳をすましていたんじゃないですか? あの支那人、何をあんなにしゃべくっているのだろう。気味が悪い。早く帰らないと戸じまりすることも出来ない。不用心だ、困る、なんてね。僕は変ったでしょう? あなただけは、わかってくれると思うのですが、どうだかな? 僕はこのごろ、誰をも信じないことにしたのです。じゃあ、さようなら。」
「お願いがあります。玄関の外で、一分間だけ立っていて下さい。」
 周さんは、へんな顔をしたが、幽《かす》かに首肯《うなず》いて外へ出た。
 私は下宿の家族の者たちの居間に向って大声で、
「小母《おば》さん、周さんは帰ったよ。」
「あら、傘《かさ》をお持ちになればよかったのに。」それだけである。あっさりしたものだ。わが意を得たりである。
 私は、玄関の外に立
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