まに竹藪《たけやぶ》にはいってしまうのではないか、と、いや、これは僕のひねくれた妄想に違いないと思うのですが、僕はもう、三民主義とはどんなものだか、それさえわからなくなって来ました。しかし、あの人たちの情熱だけは信じなければならぬ。いや、尊敬しなければならぬ。あの人たちは、自国を独立の危機から救うため命がけで叫んでいるのだ。僕の生きる道も、あの人たちと歩調を合わせて駈《か》けまわるより他にないのでしょう。僕は革命の党員ではないけれども、卑怯《ひきょう》な男ではありません。僕はあの人たちと一緒にいつでも死ぬ覚悟を持っています。僕の船の舵《かじ》は、僕がそれを望むか望まぬかに拘《かかわ》らず、もう既に一定の方角に向って釘《くぎ》づけにされてしまっているようにも思われる。僕は、いまはあの人たちの何か役にたたなければならぬ。それには、まず、どうしたらいいか、と思うと、たちまち、また憂鬱な竹藪が眼前に現出して来るのです。あの人たちは僕を、民族の裏切者と言っています。日本カブレと言っています。しかし、僕には、あの人たちこそ民族を裏切らなかったら、さいわいだと思っています。つまり、僕には政治がわから
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