する Pathos を持たせるようにしむけてやらなければいかん。周君は、このごろ、元気が無いようやないか? 解剖実習など、いやがっトいやせんか? 支那人は、Leichnam には独自の信仰を持っていて、火葬にはせず、ほとんど土葬らしい。中庸にも、鬼神の徳たる其《そ》れ盛なり矣とあるように、死後の鬼というものを非常に畏《おそ》れ敬っている。或いは、周君のこのごろの銷沈《しょうちん》は、私たちが Leichnam をあまりに無雑作に取扱うので、それで医学にも、少し厭気《いやけ》がさして来たというようなところに原因がありはせぬか? もしそのようだったら、君はこう周君に言ってやるがいい。日本の Kranke は、死後に、医学の発達に役立つ事をたいへんよろこんでいる、殊にもそれが、やがて支那のお国にも役立つのだと知ったら、むしろ光栄に思うだろう、とそう言って勇気をつけてやるんだね。解剖実習くらいで蒼《あお》くなっていたんでは、将来、小さな Operation ひとつ出来やしないんだからね。」と周さんの事ばかり言っている。
「あの、それでは、手紙のほうは、どうしたらいいのでしょうか。」
「それは何
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