は、すっかり違っていた。ごたごた、ひどくちらかっていた。大きい二つの食卓は、ぴったりくっつけられて、文芸部とか企劃部《きかくぶ》とか、いずれそんなところの人たちであろう、髪を長くのばして顔色のよくないひとばかり三人、上衣を脱いでくつろいだ姿勢で食卓に肘《ひじ》をつき、食卓の上には、たくさんの書類が雑然とちらかっている。飲みかけのアイスコーヒーのグラスもある。
「お坐りなさい。あぐら、あぐら。」と一ばんの年長者らしい人が僕に座布団《ざぶとん》をすすめる。
「芹川《せりかわ》さんでしたね。」と言って、卓上の書類の中から、僕の履歴書や写真などを選び出して、
「大学は、つづけておやりになるつもりですか?」まさに、核心《かくしん》をついた質問だった。僕の悩みも、それなんだ。手きびしいと思った。
「考え中です。」ありのままを答える。
「両方は無理ですよ。」追撃急である。
「それは、」僕は小さい溜息《ためいき》をついた。「採用されてから、」言葉がとぎれた。
「それゃまあ、そうですが。」相手は敏感に察して笑い出した。「まだ採用と、きまっているわけでもないのですものね。愚問だったかな? 失礼ですが、兄さ
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