」
ああ、思えば不思議な宵であった。人生に、こんな意外な経験があるとは、知らなかった。私は二人の学生と、宵の渋谷の街を酔って歩いて、失った青春を再び、現実に取り戻し得たと思った。私の高揚には、限りが無かった。
「歌を歌おう。いいかい。一緒に歌うのだよ。アイン、ツワイ、ドライ。アイン、ツワイ、ドライ。アイン、ツワイ、ドライ。よし。
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ああ消えはてし 青春の
愉楽の行衛《ゆくえ》 今いずこ
心のままに 興じたる
黄金《こがね》の時よ 玉の日よ
汝《いまし》帰らず その影を
求めて我は 歎くのみ
ああ移り行く世の姿
ああ移り行く世の姿
塵をかぶりて 若人の
帽子《かむり》は古び 粗衣は裂け
長剣《つるぎ》は錆《さび》を こうむりて
したたる光 今いずこ
宴《うたげ》の歌も 消えうせつ
刃音《はおと》拍車《はくしゃ》の 音もなし
ああ移り行く世の姿
ああ移り行く世の姿
されど正しき 若人の
心は永久《とわ》に 冷《さ》むるなし
勉《つと》めの日にも 嬉戯《たわむれ》の
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